カヤックで楽しむ東京水上散歩

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都心の運河での感動体験

オフィスビルやコンビニを横目に、東京の下町を歩いていると、必ずと言っていいほど、橋と運河を目にします。下町と呼ばれている都心の東部にはいくつもの運河が流れていて、江戸時代の商人にとって大きな役割を担っていました。かつては様々な物資を載せた船が行き交っていた運河も、今では日常の景色の一部となっています。私自身、東京の真ん中でカヤックに乗るというユニークな体験をするまでは、都会の川に興味を持ったことはありませんでした。さっそく、茅場町駅で地下鉄を降り、サイクリングやランニング、カヤックなどのツアーを行っている東京グレートツアーズのオフィスへ。どのような景色が見られるのかと期待に胸が膨らみます。

下町ならではの温かな出迎え

ツアー会社のオフィスで出迎えてくれたのは、ユキコさんとマサさん。とても気さくなお二人です。ユキコさんは英語が上手で、小さな運河から隅田川までをカヤックで巡る3時間のルートを教えてくれました。貴重品を事務所に預けた後、カヤックの乗り場へ向かいます。亀島川沿いにある東京グレートツアーズのオフィスは地下鉄の駅からも近く、便利な場所にあるというのも嬉しいポイントです。

二人乗りの大きなカヤックに乗り込んだ私は、他のグループがカヤックに乗り込むのを待ちながら、運河を行ったり来たりして漕ぐ練習をはじめました。以前、少しだけカヤックに乗った経験があることもあり、初心者ながら漕ぎ出しは意外にスムーズ。準備が整ったら、いざ、出発!オフィスビルの裏や小さな橋の下をくぐりながら、運河を進んでいきます。私がツアーに参加したのは金曜日のお昼前だったのですが、その時間帯に都心でリバーカヤックのグループに出くわすのが珍しいのか、通行人の皆さんが私たちの様子を興味深げに眺めていました。運河は思いのほか狭く、反対側からジェットスキーに乗った2人組とすれ違ったときには、水面が波打たないように、スピードを落としてくれたことはとてもありがたかったです。

いくつにも枝分かれする川

細い運河を進むと、日本橋川にさしかかり、やがて大きな水路に合流します。ユキコさんによると、江戸時代、物資の運搬に使われた川のひとつだそう。水道橋に近づくと、JR中央線などの電車が頭上を通過していく様子をカヤックから見上げることができます。水やコーヒーを飲み、お菓子を食べながらの休憩タイムで、「9年以上東京に住んでいるけど、こんな体験は初めてです!」と話すと、ガイドのユキコさんマサさんはにっこり。おそらく、他の参加者も皆さん同じことを言っているのでしょう。水道橋近辺の川沿いにはレストランやカフェがいくつかあり、店内にいる人たちは手を振ったり、中には写真を撮る人も。時折、すれ違う小さな船に乗っている人たちもにこやかに挨拶をしてくれました。その後、さらに広い神田川に入り、御茶ノ水や秋葉原を通過。カヤックが隅田川に向かうと、色とりどりの屋形船が行き交う姿を見ることができます。

広大な隅田川

いよいよ、今回のカヤックツアーのクライマックス! ツアーの目玉でもある広大な隅田川へと漕ぎ出します。浅草界隈では、東京スカイツリーや巨大なオブジェが印象的なアサヒビールの本社ビルを水面から鑑賞。そして、隅田川に多数架かっているみごとな橋の下をくぐっていきます。お馴染みの建物や橋を水面から眺めることはあまりに新鮮で、素晴らしい体験となりました。そして何より、いい運動にもなりました。隅田川は他の小さな運河に比べ、波や揺れが大きく、橋の下を吹き抜ける風もあったので、カヤックを操るのがなかなか難しかったです。そうした苦労もまた、貴重で楽しい経験でした。

5つほどの橋をくぐったところで隅田川を抜けて亀島川に戻り、あっという間に東京グレートツアーズのオフィスに到着です。カヤックから降りて足を伸ばしながら、3時間の出来事に思いを馳せました。東京でなかなか体験する事がないカヤックでの水上散歩。ぜひ皆さまも挑戦してみてください。

見たこともないような東京

カヤックで楽しむ東京水上散歩

WEB SITE

予約に関する情報、運行状況などの詳細は、公式ホームページでご確認ください。

エリア: 隅田川
住所: 東京都中央区新川1-3-2
体験場所: 東京グレートカヤッキングツアーなど

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REPORTER

Alec Jodan

アレック・ジョーダン

アメリカ出身で日本在住9年目です。長年日本に住んでいるうちに、表現豊かな日本語とバラエティー豊かな日本食文化の虜になりました。数年前に日本語能力試験2級に合格したのですが、その後あまり日本語を使うシーンがなく、今では日本語力が少し衰えてしまいました。日本での仕事では、ライフスタイル誌やビジネス誌の執筆や編集を担当し、宮崎県から秋田県まで旅をしたことがあります。まだ行ってみたい所はたくさんあるので、次は日本のどこに行こうかといつも考えています。