墨田区や江東区には、江戸の情緒と現代の感性が心地よく溶け合う下町が広がっています。伝統とモダンが寄り添うこのエリアを歩けば、他の観光地とは一味違う、まちの温かさと文化の深みを感じられるはず。北斎のアートに触れ、江戸の暮らしを体感し、現代美術に刺激を受け、古社の歴史に癒やされ、銭湯でほっと一息。そんな下町の魅力を巡るアートと癒やしの散歩へ出かけてみませんか。
都営地下鉄大江戸線「両国」駅からスタート➡徒歩約9分➡すみだ北斎美術館➡徒歩約26分➡江東区深川江戸資料館➡徒歩約10分➡東京都現代美術館➡徒歩約18分➡富岡八幡宮➡徒歩約14分➡辰巳湯
すみだ北斎美術館
世界的に知られる浮世絵師・葛飾北斎が生まれ、人生の大半を過ごした墨田区にある、すみだ北斎美術館。北斎の代表作として有名な「冨嶽三十六景」をはじめ、さまざまな作品や関連資料を通して、北斎の多彩な画業と創作の背景を知ることができます。『北斎を学ぶ部屋』では実物大高精細レプリカやタッチパネルを活用した展示で作品を紹介しています。作品の実物は趣向を凝らした企画展で年に4回ほど展示され、一年を通じてさまざまな角度から北斎の魅力に触れることができます。また。著名な日本人建築家・妹島和世がデザインした近代的な建物も見どころになっています。
所在地：東京都墨田区亀沢2-7-2
https://hokusai-museum.jp/
江東区深川江戸資料館
江戸の浮世絵師、北斎が暮らした町、時代に思いをはせながら、両国、森下、白河と歴史ある下町を南へ進み、向かうは江東区深川江戸資料館。江戸時代後期（1840年頃）の深川佐賀町の町並みが実物大で再現されていて、その時代に庶民がどのような生活をしていたのかを、まるでタイムスリップしたかのような感覚で学べる施設です。船宿やお店、人々が住んだ長屋に実際に上がって生活用具などに触れられる上、一日の様子を音響や照明などで演出する体感型の展示が特徴です。英語での解説ボランティアもあるので、海外からの観光客にもおすすめです。
所在地：東京都江東区白河1-3-28
https://www.kcf.or.jp/fukagawa/
東京都現代美術館
江戸の文化に触れた後は、現代アートを堪能するひとときをお楽しみください。東京都現代美術館は、現代美術の巨匠から新進気鋭のアーティストまで、絵画、映像、デザイン、ファッションなど幅広い分野の作品を紹介する日本最大級の現代アートの拠点。コレクション展では会期ごとに設定されたユニークなテーマに沿って、日本の戦後美術を中心とした収蔵作品を紹介しています。また、作品を鑑賞するだけではなく、イベントやワークショップなど体験型のコンテンツも盛りだくさん。空間を生かしたラウンジやカフェなど、訪れるだけで感性が刺激されるアートスポットです。
所在地：東京都江東区三好4-1-1
https://www.mot-art-museum.jp/
富岡八幡宮
江戸の風情が色濃く残る深川エリアで、およそ400年もの歴史を持つ 神社が富岡八幡宮です。地元では、「深川の八幡さま」 と親しまれ、今も昔と変わらない信仰を集めています。毎年8月に行われる深川八幡祭りは江戸三大祭の一つ として多くの人でにぎわいます。また、現在の大相撲の前身でもある江戸勧進相撲発祥の神社 としても知られ、境内には横綱力士碑をはじめ、大相撲ゆかりの石碑が多数建立 。他にも、日本一と称される黄金神輿を収めた神輿庫 や、初めて日本地図を完成させたことで有名な伊能忠敬の銅像 があるなど、見どころも満載です。
所在地：東京都江東区富岡1-20-3
http://www.tomiokahachimangu.or.jp/
辰巳湯
下町巡りを満喫して疲れた体を癒やすのにおすすめなのが「辰巳湯」。地下鉄「清澄白河」駅から徒歩約3分の場所 にある銭湯です。浴室に入り、まず目に入るのが壁一面に描かれたタイル絵。葛飾北斎の『冨嶽三十六景』をモチーフにした富士山や大橋の絵 を眺めながら、広々とした湯船にゆったりとつかることができます。お風呂は電気風呂やジェットバスの他、サウナや半露天風呂 があり、休憩コーナーには漫画本 がずらり。館内には石の彫刻が飾られていたり 、季節ごとの装飾にこだわったりと、空間そのものを楽しめるのも辰巳湯の魅力です。
所在地：東京都江東区三好1-2-3
https://tatsumiyu.com/
