世界で最も多くの人が訪れる山は東京にあり!

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新宿から電車で1本!1時間弱の好アクセス

世界で最も登山者数が多い山がどこか知っていますか?その山、実は東京にあるのです!東京都八王子市にある「高尾山」は標高599メートル。年間約260万人が訪れ、その数は世界一。ミシュランガイドで三ツ星も獲得しているのです。
なぜ、高尾山はそれほどまでに、多くの人を惹きつけるのか。その魅力のひとつが都心からのアクセスの良さです。新宿から電車で1本。高尾山の麓にある高尾山口駅までは、新宿駅から京王線でわずか1時間弱。気軽に足を運べ、登山を楽しみながら大自然の新鮮な空気を味わえるのです。

登山道の入り口で8つのルートを紹介する案内板を見つけました。ルートは登山口から山頂まで3.8kmの表参道コースをはじめ、8コース。それぞれ、地図上でルートが色分けされ難易度とキロ数とともに、コースの見どころも分かりやすく紹介されています。登山道の途中までは、ケーブルカーやリフトを利用することも可能ですが、体を動かすことが目的の私たちは、それらを使わずに徒歩で山を登ることにしました。実際に、歩き始めてみると、道はきちんと整備されているため、安心して山を登っていくことができます。これなら、年齢や体力に関係なく、ハイキングを楽しむことが可能。この気軽さも人気の理由のひとつなのです。

とはいえ、登山道の前半は思いのほかハード。最初のおよそ40分は、30度から40度の傾斜のある道なりが点在しています。こうした坂道は体幹を鍛えるのには好都合。臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、腰の筋肉など、下肢の筋力アップにもつながります。何より、山の新鮮な空気を吸いながら有酸素運動ができるのですから、とっても贅沢なエクササイズが楽しめる場所ともいえます。

登山中、特に印象的だったのは、年配の方を多く見かけたことです。そして、すれ違う多くの人がお互いに挨拶を交わしていました。そこで、私も目が合った人に「こんにちは」と声をかけると、必ずと言っていいほど「こんにちは」という返事と笑顔が返ってきます。登山者同士での挨拶は、どうやら登山におけるマナーのようで、他の登山者の方たちから頂いた挨拶と笑顔が、山登りに必要なエネルギー源となったことは言うまでもありません。

もちろん、登山では自分で用意するエネルギー源も大切です。季節に関係なく、大量の汗をかき、多くのカロリーを消費するので、グラノーラやパワーバーなどのスナックを持参します。高尾山では、水飲み場が至るところにあるものの、自分で水を持ち歩けるよう水筒を持参することもお忘れなく。

私が高尾山を登ったのは秋。高尾山は全国でも有数の紅葉スポットで、実際に目の当たりにした山々を彩る美しい紅葉は圧巻でした! 1年の中でも短い期間のみ堪能できる紅葉を眺めながら、登山道を歩く時間そのものが貴重な体験になりました。

修験道の霊場としても知られる高尾山

名山に登ると、道中に寺社仏閣を見かけることは少なくありません。高尾山もしかり、木々が生い茂る美しい自然の中で、姿を見せる古色蒼然とした寺社仏閣。その様子から、高尾山が古くから「霊山」と呼ばれるほど宗教的価値の高い山として親しまれていたことを伺い知ることができます。また、登山路での楽しみのひとつが茶屋です。団子など昔ながらの和菓子や食事を楽しみながら、日本文化に浸ることができます。

4キロ近くの登山道を登り切ったご褒美は、首都圏の景色を臨む、山頂からの見事な眺め。記念撮影をし、遥か遠くまで見渡せる景色を眺めながら、あらためて、都心からこんなにも短時間で登山を楽しめることに感動を覚えました。それだけでなく、雄大な自然とともに日本の歴史や文化に触れられるのは貴重な体験です。ほどよい疲れを癒してくれるのは、登山路にある小さな食堂で頂く蕎麦。空腹もしっかりと満たしてくれます。水分補給もして、地図を見ながら下山ルートを確認し、山を下りていきます。

リフトで景色、風、自然を満喫

徒歩コースやゴンドラなど、複数ある下山ルートの中で私たちが選んだのはリフトで山を下る方法です。徒歩では2時間近くかかるところを、リフトに乗ると40分ほどで下山できるのですが、これが大正解! 紅葉を間近に見ながら、鳥のさえずりに耳をすまし、風を感じながら山を下る開放感のあるリフトの気持ちが良いこと。リフトもカラフルなので、SNS用に撮影した動画に彩りを添えてくれました。

自分好みにアレンジできる山歩き

高尾山は登山道が整備され、安全対策も万全なので、初心者や体の不自由な方でもハイキングを楽しむことができます。途中まではケーブルカーやリフトでも行けるので、時間の融通が利くのも嬉しいポイントです。歴史もあり、登山する人の年齢や目的に合わせアレンジできる高尾山。毎年何百万人もがこの地を訪れるのも納得です。

東京で登山を楽しむ!

高尾山ハイキングコース

WEB SITE

予約情報や運行状況などの詳細は、公式ホームページでご確認ください。

エリア: 多摩エリア
住所: 東京都八王子市高尾町2241
体験場所: 高尾山

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REPORTER

Laurier Tiernan

ローリエ・ティエナン

カナダの大草原で生まれ育った私の海外生活は、もう20年にも及びます。ヴィーガンだった頃は日本の食事も来日の理由のひとつでしたが、今ではすっかり日本の食文化に染まっています。ミュージシャンやモデルとして来日し、今ではマスコミに取り上げられるようになり、3大陸の6つのメディアで執筆させてもらっております。旅への情熱が強く、日本は那覇から青森まで旅行しましたが、日本での旅の経験を執筆した作品が、それからの作品作りに大きな影響を与えるキッカケとなりました。